ものしり知識

守護不入・殺生禁断


江戸時代、将軍家は世良田東照宮の神領地を『守護不入・殺生禁断』の地として保護をした。

守護不入とは、訴訟刑罰等の権力をもった役人であっても領内に立ち入って、その職権を行使することはできない。 殺生禁断とは、神領内での生あるものの禽獲禁止である。

一般の人々の参拝はというと、平常は表門(御黒門)は閉ざされておるため、門外からの参拝。 開門されて境内へ参入できるのは、1月17日(正月)・4月17日(東照宮大祭)・6月15日(天王宮大祭)の3日間のみであった。

現在は、拝殿下玉垣までは自由に参拝が可能。拝観者は拝殿(国重文)・本殿(国重文)・宝物館などが参拝可能となっている。

しかし、江戸時代同様に拝観者であっても参入できない箇所があります。
それは東照宮を囲む杜(もり)内であります。現在も『守護不入・殺生禁断』とし、植物や小動物などの生息地として、人々の出入りはできないようになっております。



上記画像は、昨日に境内で撮影された『オオタカ』の羽であります。
姿は見せずとも、毎朝オオタカの甲高い声が静まり返った境内に響いておりましたので、今年も子育てに来ていることは分かっておりました。
毎年、オオタカの生息は確認してはいましたが、羽を拾うのは始めてです。



2009年05月23日(土) No.165 (ものしり知識)